種を蒔く

3.17 富士見中学校の卒業式に参列させていただきました。あっという間でしたが、この一年のことがいろいろ思い起こされ涙が止まらなく…

どうしよう。無意識にこらえようとする自分がいたけど、泣きたいときは泣けばいいやと思い、素直に泣く笑

また泣いてるのかと言われた幼少期。今なら、感受性が豊かなんだねと思える。

卒業生の合唱「群青」と校歌斉唱は、黙唱という形で行われました。心の中で歌いましょう…そんなことってあるのかと思いつつ、ぐっとこらえて前を向いて立っている3年生たちをみて、また涙が溢れる。

大会やコンクールの中止、休校、黙食、度々の部活動停止、日帰り修学旅行。当たり前だったことが、当たり前にできない。どれだけ耐えてきたの。現実を受け入れ、乗り越えてきた彼らの幸せを願わずにはいられない。

厳しい冬の後にも、春が必ず来るから。

9人の合唱部員が、晴れ晴れと旅立った。その目の輝きや表情をみて、本当によかったと心から思いました。

おめでとう。ありがとう。大切なことを教わったよ。

「誰と出会い、どんな環境で、どんな経験をするか」

私は、人は誰もが可能性を秘めていて、出会いと環境と経験の掛け算で人生は大きく変わっていくと考えています。私の仕事は、それを子どもたちにできる限り用意することです。

「中学校の音楽の先生になりたいです」
「これからは合唱よりソロで歌いたい。音大も考えたい」

なれるよ。できるよ。道はいくつもあるよ。

「高校では箏をやりたい」
「今度はギターやります」

いいじゃん。なんでもやりたいこと、やってみな。

嬉しい。この子達の可能性の芽を摘まず、無事に次のステージに送り出せたのかな。

さあ、寂しいけど、これで一区切り。自分も新しい日常を前を向いて歩いていく。

「やりたいを、形にできる」

そう信じられる道筋と背中が必要だと思うのです。あの震災から11年。音楽の種を蒔く。私の志事が始まります。